拍手お礼文1







一週間前から約束して、やっと会えた仕事の合間の休憩時間。
本人にしては相当長く濃い愛の告白を果たして、
クラウドはその後沈黙を護り続ける相手を前にゆっくりと溜め息を吐いた。

「・・・やっぱダメ、か」
自嘲交じりに呟く。と、同時に、その「相手」であるセフィロスが卒然机を叩きつけた。
驚いて口を開くより先に、男が舌打ちして髪を掻き乱し、怒鳴った。
「なんでお前は全部先に言うんだ!!」
「は・・・・?」
「オレがどれだけの時間と頭を使って今日言うことを考えたと思う!
なんでもかんでも先に言ってしまって、挙句自己完結しちまいやがって!」
「ちょっ・・と・・・」
落ち着いてよ、と背後に回っていかった肩を抑え付ける。
椅子に押し返して気色ばむ彼の顔を覗き込むと、じろりと睨まれた。
「ずっと考えてたって?」
「うるさい!」
「俺への告白を、ずっと?」
「うるさいと言ってる!・・・ッ笑うな!」
そんなこと言ったって、吊り上がる口角はクラウド自身にも止められなかった。
両肩に手を置いたまま、ごめん、と彼を諌める為にも謝罪する。
「わかった。俺一人で焦っちゃって・・・言ってよ」
「・・・・もうおまえが粗方喋った」
「聞きたいんだ。それに、口に出さなきゃ伝わらないって、セフィロスも思ってくれたから台詞考えてきてくれたんだろ?」
極めて嬉しそうに微笑まれて、セフィロスが言葉を詰まらせた。それでもなんとか最後の抵抗をと、憎憎しげに鼻を鳴らしてみせる。
「・・・・横槍を入れるなよ」
「さっきのあんたみたくいい子にしてるよ」

15分後、クラウドはまさかほんとに一から話してくれるとは思わなかった、と口にして、またセフィロスに怒鳴られることになる。





end





拍手お礼文が一番甘いという