気付かない人ととりあえず騙してみる人







ザックス「おはよ〜。あれ、なに出勤準備してんだセフィロス、今日は休みだぜ」

セフィロス「? そんな連絡はきていないが」

ザックス「昨日お前早く上がっただろ。俺が代わりに聞いといたんだよ」

セフィロス「・・・今日は社長からも呼ばれてるんだ。ちょっと待て、本社にきいてみる」

ザックス「いやいや!午前いっぱい通信塔メンテしてるから無理だよ。混線しちまうかも」

セフィロス「(通信機を見つめつつ)俺に直接通達が無いとは・・・・」

ザックス「管理部の手落ちだろ〜。いいからどっか遊びに行こうぜ。さっきクラウドが新しい映画が今日からだって珍しく教えてくれたんだ」

セフィロス「いや、仕事が無くても本社には行けるだろう、この間の報告書をまとめておきたい」

ザックス「(やばっ、本社行ったらバレちまう)あんなのクラウドに任せれば良いじゃん!サインなら後でもいいだろ?」

セフィロス「バカ。書類は俺の執務室だ」

ザックス「クラウドならスペアキー持ってるだろ」

セフィロス「・・・ちょっと待てなんでそのことを」

ザックス「だってお前ら付き合ってんでしょ。?やーい職権乱用ぅ〜!」

セフィロス「・・・・・映画は一人で観に行け。邪推しおって。俺は本社へ行く」

ザックス「うわぁごめんごめん!もう言わないから一緒に行こうよ〜!」

クラウド『ピ――――ッ  セフィロス?今本社だけど報告書もらいに部屋入っちゃっていい?』

セフィロス「・・・・・・・通信機、使えるじゃないか」

ザックス「・・・・・やっぱ鍵渡してんじゃん」

クラウド『あれ、ザックスもいんの?丁度いいや、さっきエントランスに花持った女の子が来てたぞ。いつも話してるスラムの娘じゃないか?』

ザックス「うっそ!!ごめんセフィロス映画はクラウドと行ってくれ!」

セフィロス「何故そうなる!・・・・チッ、逃げ足の速い」

クラウド『まあいいじゃん。それよりあんた早く出勤しなよ。先に報告書まとめとくからサインしてほしいんだけど』

セフィロス「・・・・やはり今日は定時通り仕事があるのだな?」

クラウド『あー・・、やっぱ騙されてる。今日エイプリルフールって知らないでしょ』

セフィロス「・・・・・・そういうことか。仕方ない奴だな」

クラウド『ほんとに。まぁ俺も騙したけどね』

セフィロス「おまえもか・・・上司じゃないだろうな?」

クラウド『まあそうでもあるかな。かわいそーに、今頃居もしない彼女を探してるだろうな』

セフィロス「・・・・ちょっと待て。ザックスは本当にオフなのか?映画の話は確かお前が教えたそうだな。通信機はちゃんと使える、と」

クラウド『あーあ混乱してる』

セフィロス「おい!なにが嘘でなにが本当なんだ!?」